第34回全日本スキー技術選手権大会速報!

粟野利信が、念願の全日本スキー技術選手権優勝


男子総合優勝粟野利信選手

女子総合優勝白河三枝選手

ここ数年優勝戦線には必ず絡んではくるものの、なかなかトップになれなかった粟野選手。今年は技術的にはもちろん精神的強さも備わってのぶっちぎり優勝。あまり得意じゃない大回り系が今大会のキーポイントだったらしいが、見事に283点で第2位をゲット。自分でも「二度とあの滑りはできません」というほどの出来だったらしい。それがはまってからは粟野選手の独壇場、観客席からも「調子がのってるなー」とわかるほど元気のいいメリハリのある滑りで他を圧倒していた。女子においては、白河選手がやはり2位と21点差の大差をつけ貫禄の優勝。今大会中あまり体調が優れなかったものの予選、準決勝を通して安定した実力を発揮しV2を達成した。

今年の注目すべき点は、やはり総合2位の「宮下選手」と3位の「二瓶(にへい)選手」だろう。ベテラン組・常連組があまり元気がない中で彼らは今大会のポイントにマッチした滑りを披露し着々と点数を出していった。
弱冠23歳の宮下選手は昨年技術選にデビューし17位をマークしている。今年も甲信越予選会をトップで通過し技術選予選ではデモ選手に混じっての第2位になるなどの実力派。
二瓶選手は高校大学と全日本のナショナルチームに所属していた経験を持つ26歳。技術選も出場3回目。一昨年45位、昨年33位と徐々に成績を上げていたが今年はいきなりの大ブレイク!第3位に入った。
大柄な体格で切れのいい滑りを披露してくれる彼は、来年のキーマンになることは必死。甘いマスクも手伝って人気が出てきそうだ。
昨年優勝の猪俣選手は、決勝の制限滑降でトップを取るものの全体的にあまり点数が伸びず総合7位。ベテラン渡辺一樹選手も予選はトップで通過するものの決勝の小回り不整地を失敗、総合5位に甘んじた。
もちろん元気のいい選手もいた。準決勝決勝と着々と点数を出していったのが、大盛選手と佐藤譲選手。優勝戦線に絡んできたが粟野選手のダントツ優勝に影を潜めてしまった。名実ともに実力者なので来年優勝の最右翼・最左翼になることは間違いない。


粟野利信選手優勝コメント


今大会使用スキー
総合滑降
:ダイナスターXJ9タイプG200cm
小回り・不整地
:ダイナスターアソートスペリオール 195cm
小回り・整地・制限滑降
:ダイナスターXJ9タイプS200cm
大回り・整地
:ダイナスターマックスカット4×4
 アウトランドスタックス

こうゆう勝ちかたってあまりないですよね。予想もしなかったですね。多分2番手あたりで追う立場で決勝に望まなきゃいけないんだといつものパターンで考えてました。
やはり準決勝であまり得意じゃない「大回り」がはまったというか点数が出たので2位との差を縮められずに優勝できました。
決勝は一種目目が「総合滑降」だったのですが、朝一に総滑というのは結構「ピリピリ」くるんですよね。スピード出さなくては行けないし、レイアウト考えなければいけないし・・・・だから「総合滑降がはまれば行ける!!」と思いました。
点数のほうも280点と宮下君の286点と6点差だったのですが、残り2種目が「小回り」だったので挽回できる自信もありました。
戦略の面では、今大会では雪質にあった動き方を意識しましたのですけど・・・う〜んかなり力を抜いて滑ったという感じです。
決勝では、動いているうちにゴールまでのラインが見えちゃって、「自分のスペースがこの幅だな」って解りました。そしてその中で動いていけたというのが全種目ありました。
この大会は本当に勝ちたかったし、「全日本」というタイトルをナショナルチーム時代を通して獲ったことがなくて、今大会で初めて獲ったのでなんかこう自分の人生の中ですっきりした部分があるんです。だから来年以降は自分自身で楽しんでいけると思います。
かと言っても手を抜くのではないですよ。これからもいつも新しい技術、新い滑りを追求していきたいと思います。
応援ありがとうございました。

元デモンストレーター渡部三郎氏コメント


シーズン初めからトレーニングは積んできたみたいですが今年は「スキー学校」を一つ持つということで非常に大変だったと思いますし、また雪不足と重なって県大会までは自分の調整やトレーニングがあまりできなかったと思いますのでその辺が本人も悩んでいた部分じゃないかと感じられました。

でも「滑れる滑れない」ということだけでなく今回は、「いつ優勝してもおかしくない」といわれているプレッシャーの中での優勝だったので「精神的」に大きくなったと感じてます。
予選では気持ちが少し先走っている所が見受けられましたが、逆にそれを調整することができるようになったという気持ちの上での「強さ」が備わって準決勝、決勝と進めた思います。そして完璧と言うまでの滑り(本人はどうか解らないですけど・・・・)で断然一位でしたので来年もそれをバネに頑張って欲しいと思います。

今大会斜面設定については比較的やさしいと言われてますが、やはりやさしい斜面、難しい斜面どちらでも自分が表現できることが大切だと思いますので、特にやさしかったから云々ということはありません。本当に技術的、精神的に強くなったのが勝因だと思います。