FIS ALPINE SKI WORLD CUP 2002/03
Men's 7th Slalom. Schladming(AUT). 28,Jan,2003
カレ・パランダー2連勝、佐々木明、8位
1st/KallePalander
Winner, Kalle Palander(FIN) ヘルメットもゴーグルも無しのパランダー
2nd/Raich 3rd/Buraas
2nd/ Benjamin Raich(AUT) 3rd/ Hans-Peter Buraas(NOR)
SchladmingMSL/podio 佐々木明
Podim, Schladmind Men's Slalom 8th/ Akira Sasaki(JPN)

 1月28日火曜日、シュラドミング(AUT)、男子回転第7戦。2月1日から始まるサン・モリッツ世界選手権前の最後のレースである。

 朝、昨日からの雨がまだ上がらない。朝早くからスキーを担いだ人々であふれかえっている。この人達は夜には今日のレースの観客になるのだ。天気予報では夕刻から晴れると出ている。
 午後から風が強くなってきた。横殴りに吹き付ける雨が人々の頬を濡らしている。朝から集まってきた観客のざわめきと嵐の予感でシュラドミングの通りは騒々しい。

 午後4時、雨が上がった。青空がのぞいてきた。だがレースは6時開始のナイターレース。観客がコースサイドにあふれてきた。開始前のときめきで町は浮かれてきた。町の通りにも人々があふれている。屋台のドリンクバーは早くも酔いしれた人々でざわめいている。

 この町はクラシックレースほどの歴史はないが、ここのナイターレースはキッツビューエルをも凌ぐ人気を持っている。今年のキッツビューエルのスラロームの観客数は約2万人。ここは3万人を越えるだろう。ザルツブルグから、ビラッハから、グラーツから臨時列車で続々と人々が集まってきている。

 2本目開始は午後8時45分。30分で決着が付く。最後に笑うのは果たして日本人なのか、それとも.........。
 彰式のあとで観客は帰路につく。乗ってきた臨時列車が夜通し人々を運ぶ。夜汽車の中も今日のレースの余韻でざわめきは続いていることだろう。

 今日のオーダーは1番、ボーディ・ミラー、2番、カレ・パランダー、3番、ジョルジオ・ロッカ、4番、ジャン・ピエール・ヴィダル、5番、ライナー・シェンフェルダー、6番、イヴィツァ・コステリッチ、7番、ハンス・ペーター・ブロース。
 このオーダーを見てウェンゲンで佐々木明が2着に入った事は奇跡に近い。でもそういうことも間々あるのだ、スキーレースには。その奇跡を生かすも殺すも本人次第。キッツビューエルでは失敗したが今日の佐々木は27番スタート。あと皆川賢太郎は36番、木村公宣は51番。健闘を期待するしかない。

 1本目
 午後6時、1本目のスタート。
 27番でスタートした佐々木明(日体大)がトップのカレ・パランダー(FIN)に2.76秒遅れの15位に付けている。パランダーと2位のライナー・シェンフェルダー(AUT)とのタイム差は0.95秒、3位のジョルジオ・ロッカ(ITA)とは1.05秒と最近のスラロームには珍しい差がついた。パランダーを別格として度外視すると1.8秒差と考えた方が良いだろう(ちょっとムリがあるかな)。十分に表彰台を狙える位置にいる。昨日の雨でコースが緩んだせいか、佐々木が来る頃にはコースはかなり荒れていた。第2シード以下のタイムが延びない中、佐々木のスタートがコールされると一段と歓声のボリュームが上がった。果敢に攻める佐々木の姿にさらにボリュームが上がり、15位でゴールすると、興奮のるつぼと化した。若い力のあるレーサーを称える観衆の態度には、伝統あるオーストリアのスキーファンの温かみを感じる。
 36番でスタートした皆川賢太郎は5.61秒差で44位、51番でスタートした木村公宣は5.36秒差の40位で、ともに2本目には残れなかった。

 2本目
 ヴェイル世界選手権のゴールド・メダリストが1位、長野オリンピックのゴールド・メダリストが3位。復活組が活躍したレースだった。

 荒れたタフなレースだった。1本目の上位陣が荒れたコースに手こずり、次々と敗退する中、1本目ダントツのタイムをたたき出したカレ・パランダーが落ち着いた滑りで逃げ切った。1本目2位だったライナー・シェンフェルダー、3位だったジョルジオ・ロッカはともに掘れた4旗門でつまずきコースアウト。だが気を取り直して滑りを続けたが下位に沈んだ。

 1本目4位だったベンジャミン・ライヒも中間のスルーゲートで手をつき、あわやコースアウトという状況を何とかクリアしてゴール、この時点でトップに立った。だが、さしたる失敗もなく滑りきったパランダーにはかなわずに2位に後退。3位には1本目7位だったハンス・ペーター・ブロース、4位に1本目の10位からイヴィツァ・コステリッチがランクアップ。5位に1本目の8位からマンフレッド・プランガーが食い込んだ。

 2本目のベストタイムをたたき出したオーストリアの新人、マルティン・マリナックが6位。

 佐々木明は1本目の15位から2本目5位のタイムで8位にランクアップした。ゴールすれば上位に食い込む実力が証明された。現在ワールドカップ、スラローム・ランキングは15位。WCSLランキングは23位。世界選手権の結果次第で第1シード入りも夢ではない。そして最終戦出場の権利(25位以内)も獲得するだろう。

 53番で滑ったヨハン・ブロレニウスが9位に入り、昨日のキッツビューエルに続き「ウィンスター」賞を獲得した。

 1本目6位に付けていたボーディ・ミラーは中間で派手に転倒、痛恨の途中棄権で今日はポイントゲットならず、エバハルターとの総合争いは世界選手権後に持ち越された。

Rank Name Nat. Run 1 Run 2 Total
 1 PALANDER Kalle  FIN   51.26  54.15  1:45.41
 2 RAICH Benjamin  AUT   52.41  54.31  1:46.72
 3 BURAAS Hans-Petter  NOR   52.62  54.12  1:46.74
 4 KOSTELIC Ivica  CRO   53.00  53.97  1:46.97
 5 PRANGER Manfred  AUT   52.97  54.18  1:47.15
 6 MARINAC Martin  AUT   55.21  52.03  1:47.24
 7 BERGAMELLI Giancarlo  ITA   54.12  53.18  1:47.30
 8 SASAKI Akira  JPN   54.02  53.34  1:47.36
 W 9 BROLENIUS Johan  SWE   55.12  52.44  1:47.56
 10 GRUBELNIK Drago  SLO   54.27  53.30  1:47.57
 11 KARLSEN Truls Ove  NOR   53.70  53.88  1:47.58
 12 GRANDI Thomas  CAN   55.11  52.64  1:47.75
 13 AMIEZ Sebastien  FRA   53.40  54.40  1:47.80
 14 BOURGEAT Pierrick  FRA   53.66  54.15  1:47.81
 15 LARSSON Markus  SWE   54.53  53.29  1:47.82
 16 AAMODT Kjetil Andre  NOR   52.99  54.91  1:47.90
 17 ALBRECHT Kilian  AUT   54.03  54.06  1:48.09
 18 SCHLOPY Erik  USA   54.53  53.83  1:48.36
 19 STIANSEN Tom  NOR   54.74  53.79  1:48.53
 20 KUNC Mitja  SLO   54.18  54.40  1:48.58
 21 ZURBRIGGEN Silvan  SUI   55.63  52.99  1:48.62
 22 STRAND NILSEN Harald Chr.  NOR   54.96  53.71  1:48.67
 23 KNIGHT Chip  USA   55.09  54.05  1:49.14
 24 MLEKUZ Rene  SLO   55.51  53.70  1:49.21
 25 SCHOENFELDER Rainer  AUT   52.21  58.76  1:50.97
 26 ROCCA Giorgio  ITA   52.31  1:00.94  1:53.25
 27 VIDAL Jean-Pierre  FRA   52.44  1:04.85  1:57.29

FIS Official Result