FIS ALPINE SKI WORLD CUP 2002/03
Men's 5th Slalom. Wengen(SUI). 73.Lauberhorn-Rennen. 19,Jan,2003
佐々木明(日体大)-2位入賞ジョルジオ・ロッカ初優勝
佐々木明 佐々木明・ゴール
佐々木明(日体大)、ウェンゲン2位
Wengen03MSL/podium 1st/Rocca
Akira Sasaki, Giorgio Rocca, Ivica Kostelic Winner/ Giorgio Rocca(ITA)
3rd/I.Kostelic 木村公宣
3rd/ Ivica Kostelic(CRO) 27th/ Kiminobu Kimura(JPN)

佐々木明・表彰台
 2003年1月19日、ウェンゲン(SUI)のラウバーホルン・スラロームで佐々木明(日体大)が1本目7位、2本目はベストタイムを叩き出して2位に入賞した。'88年に岡部哲也(現・ネーヴェ、テレビ解説者)がオップダル(NOR)で2位になって以来の、日本人二人目、そして日本人2回目の2位入賞である。佐々木、ワールドカップにチャレンジ14戦目(SL-12、GS-2)にしての快挙。

 1本目は、同タイムでトップのジョルジオ・ロッカ(ITA)とイヴィツァ・コステリッチ(CRO)に0秒57差の7位。ワールドカップ初の2本目進出を果たした佐々木、2本目は24番スタート。途中計時のすべてのラップを塗り替えてトップでゴール。イヴィツァ・コステリッチまでの5人はこのタイムを抜くことが出来ずに、最後のジョルジオ・ロッカを待つ。

 最後に滑ったロッカは2本目、佐々木に次ぐ2位のタイムだったが、佐々木を100分の4秒だけ押さえて初優勝を上げた。佐々木はこの2位入賞で「ウィンスター」賞(50gの金)と、賞金20,000スイスフラン(約172万円)を獲得した。
 3位のイヴィツァ・コステリッチは2本目のタイムが悪すぎた(14位)。4位にカレ・パランダー(FIN)、5位にハンス・ペーターブロース(NOR)が入った。ボーディ・ミラーは11位。またアラン・バクスター(GBR)が今期初の2本目進出で、メダル剥奪事件以来の15位にランクインした。
 
 木村公宣(ロシニョールジャパン)が1本目30位、久しぶりの2本目進出。2本目ゴールした中では最下位ながら26位で今期初のポイントをゲットした。。
 皆川賢太郎(アンビシャスSC)は旗門不通過(32旗門)で失格。2本目には進めなかった。

 佐々木明は一気に上り詰めた。この快挙を予想したのはヘッドコーチの児玉修だけだった。彼にしたところで、開幕初戦のパーク・シティ(USA)では、「緩斜面は素晴らしい、だが急斜面はまだまだ」と評していたのだ。それがこんなにも早く上り詰めるとは。佐々木明への賞賛はコーチの児玉修にも向けられるべきである。

 ともかくウェンゲンはササキで大フィーバーしている。ジョルジオ・ロッカもスイス生まれでリビーニョに住んでいるイタリア人だが、佐々木の2位がなければ英雄扱いなのだろうけれど、今日ばかりはロッカでもないイヴィツァでもない、佐々木の日なのだ。イヴィツァのライブショーもそこのけでササキフィーバーが巻き起こっている。

佐々木明・語録─2003年1月19日

 「フルアタックで途中ヤバィ!と感じたのは一カ所、2本目は必ずゴールします。こけても登って完走します」─スタート65番で7位のラップを出した1本目のあとで。

 「いきなり着せられたんです。これ何のゼッケンですか?」─2本目ベストタイムでゴール、WinStar賞確定のゼッケンを被せられて。

 「岡部さん、哲也さん、僕は記録を破ったか?」─ゴールで電光掲示板をにらみ、次々と落ちる上位選手を見ながら。

 「とにかく感激しています。夢みたいです。何度めのワールドカップ?、何度エントリーしたか分からないです。これまで2本目に残ったことがなくて今日初めてなもんですから。でも、出場するからには勝つんだといつも思ってやります。そして高いスタート番号からはリスクいっぱいにやるしかないんです。オリンピック、世界選手権大会よりもワールドカップのレースは凄いと思います。世界の先鋭がみんなエントリーするんですから」─ゴールのスイステレビ・インタビューで。

 「2本目もリスクをかけました。ピステは固いといっても僕のスタート順位でも荒れていたんです。しかし、上位の奴らはいつもいいピステで滑っていて終わり頃には苦労する、僕にとっては上等でやれるチャンスだった」─記者に。

 「うわーすげぇ、乗ったのは初めてです」─プレスセンターに向かうヘリで、パイロットにカービングヘリコプターのサービスをうけて。

 「すべてか無かでアタック、それで失敗もあったからこれまでの記録はないんです。でも、これからもそうやっていきます。目標は2006年トリノオリンピック、スラロームのメダルが目標です」

 「僕が尊敬しているのはオーモット、4種目制覇して、多くのタイトルを持ち、長いことトップにある最高のスキー選手だと思います。スラロームではイボ(コステリッチ)、同年輩でマテリアル仲間、見習うことはたくさんあります」─記者会見で。
 隣のオーモットは「アリガトゥ」と喜び、「僕にも質問させてくれ。君のスキーだけど、今日は新しいスキーだったの?」、「いいえ、いつもと同じで夏から使っている板です。イボに貰ったスキーもありますけど」、「それ、返してくれ」とイビツァ・コステリッチ。「いやだ、これは世界選手権で履くんだ」。「返せよ、おまえには滑降の板をやるから」とはクロアチアのコーチ、会場は大爆笑。

 「賞金って2位はどのくらい出るんだろう」、「うん、相場は2万スイスフラン、場所によってはもう少し出るところもある」─セレモニー会場に向かう途中の車の中でイビツァに質問。

 「まるでマンガみたいでした」─朝からスキーブーツで足も痛い、祝賀とサインを求める観衆の中をやっと抜け出したとき。

[Kiyoko Hata, KiPO PRESS]

WengenCombi/1st-Aamodt  ラウバーホルン・コンビネーションはダウンヒル8位、スラローム7位のシェティール・アンドレ・オーモット(NOR)が獲得した。

 ボーディ・ミラーはダウンヒル6位、スラローム11位で2位、3位はラッセ・シュース(NOR)。

 ミラーはスラローム11位の24ポイントとコンビ2位の80ポイントを加算して総合得点を858とし、今日ポイントの無かったステファン・エバハルター(AUT)を抜いて再び総合のトップに立った

Men's 5th Slalom. Wengen(SUI). 19,Jan,2003
Rank Name Nat. Run 1 Run 2 Total
 1 ROCCA Giorgio  ITA   53.92  53.96  1:47.88
 2 SASAKI Akira  JPN   54.49  53.43  1:47.92
 3 KOSTELIC Ivica  CRO   53.92  54.67  1:48.59
 4 PALANDER Kalle  FIN   54.24  54.37  1:48.61
 5 BURAAS Hans-Petter  NOR   54.64  54.00  1:48.64
 6 VIDAL Jean-Pierre  FRA   53.96  54.69  1:48.65
 7 AAMODT Kjetil Andre  NOR   54.55  54.24  1:48.79
 8 PRANGER Manfred  AUT   54.08  55.09  1:49.17
 9 SCHLOPY Erik  USA   54.96  54.28  1:49.24
 10 COUSINEAU Julien  CAN   54.87  54.54  1:49.41
 11 KARLSEN Truls Ove  NOR   54.49  54.95  1:49.44
 11 MILLER Bode  USA   55.21  54.23  1:49.44
 13 SCHILCHEGGER Heinz  AUT   55.58  54.00  1:49.58
 14 BAXTER Alain  GBR   55.44  54.20  1:49.64
 14 SCHOENFELDER Rainer  AUT   54.84  54.80  1:49.64
 16 GRANDI Thomas  CAN   55.54  54.32  1:49.86
 17 KNIGHT Chip  USA   55.48  54.63  1:50.11
 18 ALBRECHT Kilian  AUT   55.45  54.72  1:50.17
 19 BERGAMELLI Giancarlo  ITA   55.06  55.16  1:50.22
 20 VOGL Alois  GER   55.39  55.04  1:50.43
 21 MARINAC Martin  AUT   56.15  54.42  1:50.57
 22 PERATHONER Alan  ITA   56.08  54.94  1:51.02
 23 LEINO Jukka  FIN   55.43  55.76  1:51.19
 24 GANAHL Markus  LIE   55.93  55.27  1:51.20
 25 BOURGEAT Pierrick  FRA   55.66  55.59  1:51.25
 26 KIMURA Kiminobu  JPN   56.18  55.26  1:51.44
Men's 1st Combined, Wengen(SUI). 17(DH), 19(SL), Jan,2003
Rank Name Nat. Total
 1 AAMODT Kjetil Andre  NOR   4:18.47
 2 MILLER Bode  USA   4:18.80
 3 KJUS Lasse  NOR   4:28.15
 4 LLORACH Gaetan  FRA   4:29.15
 5 JERMAN Andrej  SLO   4:30.07
 6 KERNEN Bruno  SUI   4:31.54
 7 HOFFMANN Ambrosi  SUI   4:32.42
 8 MACARTNEY Scott  USA   4:33.70
 9 RAJCAN Michal  SVK   4:36.07

Did not finish:
HAYER Stanley (CZE), SULLIVAN Marco (USA), FRIEDMAN Bryon (USA)

Disqualified:
GEORGIEV Stefan (BUL)


FIS Official Result