"Audi" FIS Alpine Ski World Cup 2004-05
Men's 1st Giant Slalom, Soelden, 24,Oct,2004
ボーディ・ミラー(USA)余裕の勝利。佐々木明、男子大回転日本人初の24位
開幕戦の表彰台、1位・ボーディ・ミラー(中央)、2位・マッシミリアーノ・ブラルドーネ(左)、3位・カレ・パランダー(右)

優勝したボーディ・ミラー(USA)
2位・マッシミリアーノ・ブラルドーネ(ITA) 3位・カレ・パランダー(FIN)
24位・佐々木明

 男子開幕戦の大回転はボーディ・ミラー(USA)の圧勝だった。昨シーズンに続きここソールデンで開幕2連勝を飾った。
 昨日の女子と同じ快晴のレッテンバッハ氷河で行なわれたこのレース、28,000人のファンが押しかけた。コースはコーチも尻込みしそうな堅いバーン。初戦からタフなレースとなった。

 1本目のベストタイムは5番スタートのボーディ・ミラー。1分08秒84。0,93遅れの2位にマッシミリアーノ・ブラルドーネとカレ・パランダーが並んで付けた。1本目からボーディの楽勝のレース展開となった。

 2本目、ボーディは何度か身体のバランスを崩し、アメリカチームのコーチをはっとさせるシーンがあったが難なくリカバリーしてゴール。2位のブラルドーネを1秒17置き去りにしてワールドカップ通算13勝目を飾った。

 ブラルドーネは昨シーズンのフラッハウ(AUT)、アーデルボーデン(SUI)に続く3度目の2位。イタリア大回転チームのエースに成長した。トリノオリンピックの切り札でもある。

 パランダーは2本目ノーミスに見えたがタイムが伸びなかった。22日に行なわれたアトミックのプレスコンファレンスで、キッツビューエルの隠し子について聞かれ、「彼女が子供に会わせてくれない」とぼやいていたが、今日も何となくぼやきのカレになっていたようで、しかし表彰台キープはさすが。

 4位にジョエル・シェナル、5位にハンス・クナウス(AUT)、6位に1本目18番スタートで18位、2本目13番スタートのライナー・シェンフェルダー(AUT)が2本目のベストタイムをマーク、トータル6位にまで上昇した。

 圧巻は69番スタートで1本目29位のタイムをマークした佐々木明(ガーラ湯沢スキークラブ)だ。日本人男子で初めて2本目に残った。コースは異常に堅いと先に述べたが、さすがに69番となるとかなり荒れていた。コース整備員が荒れた部分を削り取り、かなり深い溝が出来ている。1本目と2本目の間に木村公宣氏が「アキラの頃はコースは荒れていましたか」と聞いて来たので「結構荒れていましたね」と答えると、「アキラはやっぱり凄い」と呟いたので「これはひょっとすると2回目のウィンスターかな」と水を向けると「ええ、ボクもそう思いますと」嬉しそうに答えていた。
 2本目の前、「易しいコースだけど、もっとスーパーGの練習をしとくんだった」と言っていたが、それよりも1本目が終わってから2本目までの時間が少なさ過ぎた。トップの連中は1時間以上も前に滑り終えている。2本目は2番目のスタートだったから「滑った跡が全くないので焦った」とも述べていた。だがウィンスターまでは届かなかったが順位を上げて24位でゴール。2本目は30人が全員完走しての24位だから価値がある。

 ヘルマン・マイヤー(AUT)は開幕が近づくに連れて「体調が良くない」とか「ブーツが合わない」とか「ソールデンはテストで出る」とか、様々なコメントを出してきたが、出てくるからにはファンも大いに期待する。1本目はトップのボーディ・ミラーに2秒34遅れの19位。2本目は12番目のスタートで大声援の中取りあえずトップでゴール。だがずるずると後退し、トータルは15位だった。アトミックのブーツはまだヘルマンにピッタリとはフィットしていない。監督のハンス・プムは22日に行なわれたフォーラムで「正式にアトミックに変更したわけではない、ラングを続ける可能性もある」と述べている。またヘルマンは怪我をした脚だけではなく内蔵にも健康上の問題も抱えている。

 シェティール・アンドレ・オーモット(NOR)は今回は出場して来なかった。世界選手権に照準を合わせているとは父親のフィン・オーモットのコメントである。どこから出てくるかは明確なコメントはなかった。

 この大会、男女を通じてオーストリアチームは表彰台の1〜3位を確保することが出来なかった。

※訂正
 佐々木明選手が「日本人男子では初めて大回転で2本目に残った」というのは誤りで、1979年3月、富良野で行なわれたこのシーズンの最終戦で、沢田敦選手(デサント・当時、現鰺ヶ沢スキースクール)が23位に入り3ポイントを獲得しています(このシーズンは25位までが得点)。なお沢田選手は翌1980年にレーク・プラシッド(USA)で行なわれた冬季オリンピック回転で日本人最高位の15位に入っています。お詫びして訂正します。沢田さん、ご免なさい。

1位 Bode Miller(USA)
 シーズン初めてのレースで自分がどの程度にあるのか分からなかったがこの勝利で少し安心した。1本目はエラーはなかったが、2本目は2、3回危うくコースアウトを免れた。
 今季マテリアルを変えてその差を感じることが出来た。ブーツと板がピッタリ合ってスキーに圧力をかけることが出来る。膝に負担をかける量が少なくなったと言うことです。
 夏のトレーニングは滑降、スーパーGを中心としたトレーニングを多く行なった。今季はスピード系でよい結果を出して総合優勝に賭けたい。世界選手権についてはタイトルを保持(大回転、コンビ)、その他の種目についてはコースと気分によってメダルを、というところかな。
 自分は細かい計画は立てない。レースの4時間も前にはあれこれとは考えない。直前に集中という方法をとっています。1本目と2本目の間にプレスの方と話を出来るのは気分転換に非常に良いことだと思っています。今日はもう疲れたが昨年よりももっと上手なスキーヤーになれたと思っています。
2位 Massimiliano Brlardone(ITA)
 2本目に良い滑りが出来て2位という結果は、このアグレッシブなピステで幸運だと思います。
 イタリアチームは大回転の大チーム。この夏のトレーニングも多量の大回転を消化しました。自国開催のボルミオ世界選手権のプレッシャーは今のところありません。
3位 Kalle Palander(FIN)
 良い天気で気分も良かったのにミスをやってしまった。勝ちたいが2位が多いです。しかし今日は”ベリィ・ハッピー”。
 今季は大回転とスラロームで多くの表彰台に立ちたい。今季はスーパーGにもトライします。自分自身に集中してレースをやりたい。またフィンランドで多くのレースを開催してほしいと思っています。
24位 佐々木明(ガーラ湯沢スキークラブ)
1本目のあとで
 夢中でしたね。どこをどうやって走ったのかよく分からない。でもこんなに多くの大回転トレーニングをやったのだから来なくちゃウソですよ。何本?、そんなんじゃない。3日間GSづめ。SLはただの3本。今日はケンタ(浦木)のプロテクターを着けたんです。これもよく利いた(合った)。2本目?、ちゃんとやりますよ。ボク利口になったから。
2本目のあとで
 ただ2本目に残れたからって喜んじゃいないですよ。自分に対して怒っているんです。どこでミス?、あれっ、ちゃんと見てくれなかったんですか。急斜面で廻りすぎたんです。これからは大回転にもエントリーします。 

4位・ジョエル・シェナル(FRA) 5位・ハンス・クナウス(AUT)
6位・ライナー・シェンフェルダー(AUT) 7位・トーマス・グランディ(CAN)

Rank Bib Name Year Nation Run 1 Run 2 Total Time
 1  5 MILLER Bode  1977  USA   1:08.84  1:07.60  2:16.44
 2  1 BLARDONE Massimiliano  1979  ITA   1:09.77  1:07.84  2:17.61
 3  3 PALANDER Kalle  1977  FIN   1:09.77  1:08.15  2:17.92
 4  6 CHENAL Joel  1973  FRA   1:10.12  1:07.83  2:17.95
 5  10 KNAUSS Hans  1971  AUT   1:10.22  1:07.83  2:18.05
 6  18 SCHOENFELDER Rainer  1977  AUT   1:11.15  1:07.01  2:18.16
 7  9 GRANDI Thomas  1972  CAN   1:10.22  1:07.95  2:18.17
 8  11 NYBERG Fredrik  1969  SWE   1:10.45  1:07.82  2:18.27
 9  12 SCHIFFERER Andreas  1974  AUT   1:10.68  1:07.61  2:18.29
 9  19 CUCHE Didier  1974  SUI   1:11.12  1:07.17  2:18.29
 11  15 RIEDER Arnold  1976  ITA   1:10.91  1:07.40  2:18.31
 12  8 SCHIEPPATI Alberto  1981  ITA   1:10.82  1:07.53  2:18.35
 13  2 RAICH Benjamin  1978  AUT   1:10.64  1:07.88  2:18.52
 14  24 PLONER Alexander  1978  ITA   1:10.55  1:08.05  2:18.60
 15  16 MAIER Hermann  1972  AUT   1:11.18  1:07.46  2:18.64
 16  34 WALCHHOFER Michael  1975  AUT   1:11.36  1:07.36  2:18.72
 17  22 SCHLOPY Erik  1972  USA   1:10.76  1:07.98  2:18.74
 18  43 DE TESSIERES Gauthier  1981  FRA   1:11.64  1:07.32  2:18.96
 19  7 COVILI Frederic  1975  FRA   1:11.01  1:07.99  2:19.00
 20  32 HOFFMANN Ambrosi  1977  SUI   1:11.64  1:07.37  2:19.01
 21  36 BUECHEL Marco  1971  LIE   1:11.87  1:07.15  2:19.02
 22  30 DEFAGO Didier  1977  SUI   1:11.29  1:07.80  2:19.09
 23  44 JANSRUD Kjetil  1985  NOR   1:11.35  1:07.81  2:19.16
 24  69 SASAKI Akira  1981  JPN   1:11.71  1:07.56  2:19.27
 25  27 SPENCER Dane  1977  USA   1:11.69  1:07.59  2:19.28
 26  4 SIMONCELLI Davide  1979  ITA   1:10.98  1:08.37  2:19.35
 27  33 ROCCA Giorgio  1975  ITA   1:11.47  1:07.92  2:19.39
 28  26 GOERGL Stephan  1978  AUT   1:11.38  1:08.28  2:19.66
 29  28 UOTILA Sami  1976  FIN   1:11.47  1:08.37  2:19.84
 30  20 SVINDAL Aksel Lund  1982  NOR   1:10.53  1:09.42  2:19.95

FIS Official Result