ALPINE SKI WORLD CUP 1999/2000
Yong Pyong (KOR). Men's 6th Giant Slalom. 26, Feb, 2000
 韓国開催は1998年、長野オリンピック後の初開催以来2年ぶり2度目である。

 「ワンダーボーイ」ベンジャミン・ライヒ(AUT)が今期初の勝利を上げた。ワールドカップ通算4勝目である。今季は度々1本目にベストタイムをマークしていたが、ことごとくチャンスを逸していた。だが今日は1本目2位だったが1本目トップだったフレデリック・ニーベルク(SWE)のコースアウトにより勝利を拾った。ニーベルクは'96年12月のブレッケンリッジ(USA)以来勝ち星はない。今季は調子が良くトッドナウ(GER)で2位にはいるなど良い成績を残していた。久しぶりの6勝目を上げるチャンスをだったが2本目コースアウトでチャンスを逸した。

 2位にはミハエル・フォン・グリュニゲン(SUI)。今季3回目の2位である。ヘルマン・マイヤー(AUT)が出場しなかった今大会は今季初優勝のチャンスだったが、またしてもオーストリア人にトップを奪われた。3位にはアルタ・バディア(ITA)で初優勝を上げたジョエル・シュナル(FRA)

☆☆☆鈴木勝=フジテレビ・コーディネーター=のスペシャル・レポート☆☆☆

 2年振りの韓国ですが、ジュネーブ〜パリ〜ソウルと約13時間飛んで、さらにソウルから国内線に乗り換えてほぼ真東に215km、約1時間のカンナム空港は日本海岸に横たわっています。多分朝鮮動乱の時の米軍基地だったんでしょうね、戦闘機が我がもの顔で飛び立ってゆく軍事空港を民間がお借りしていますと言う感じのローカル空港です。ヨンピオンリゾートは、さらにバスで約30分強、20kmほどの山岳地を、双竜コングロマリットグループが切り開いて作った100%人口的な通年型リゾートで、韓国最初のスキーリゾートです。2年前に韓国最初のワールドカップ、昨年冬季アジア大会と、一時は韓国バブル後遺症で破産も噂されたスキーリゾートですが、頑張っています。スキー場の規模としては、最高峰1438mのレインボーサミットへのゴンドラ(3740m)は東洋1番だそうです。何処かと一緒ですね、1番を誇りたがるのは。これを含む18のピステを15基のリフトがつないでいます。アメリカ風のリゾートホテル+コンドミニアムですが、部屋は純韓国、オンドルです。全体にニンニクの匂いが漂っているのも純韓国風です。

 この2〜3日お天気が良くて、雪はホンの10cmも有るかなあと言うくらい少ないんですが、全コース人口雪でバッチリ作ってあります。ワールドカップが行われるレースバーンは一番奥のレインボーサミットから尾根と谷を削って切り開いたレインボーレッドコースです。

1本目
 朝方雪がちらついていたんですが、スタートの10時には晴れあがって(と言っても湿気なんですかね、靄が掛かったようないわゆる抜け切れない晴れです)予定通り1番シェイテル・アンドレ・オーモットがスタートしました。今季スラロームでは好調のオーモットですが、どう言うわけかGSがもう一つで元気のない滑りで1’13”96。2番はベテランのフレデリック・ニーベルグです。サロモンスキーに変えてから俄然成績が良くなってます。今日の1本目も、冴えないオーモットの滑りが本当に色あせて見えるくらい文句なしの滑りで、中間31“07とオーモットに0.33秒差、ゴールタイムは1’12“39は1位。続くステファン・エバーハルターはエース、ヘルマン・マイヤー不在を利用して久々の1勝を手土産に次回地元ヒンターシュトッダーに繋げたいところ。数日前に水を撒いた上に強風が吹き荒れたせいで、ガンガンの青氷が不規則に横たわる難しいコースにミスの続出で1’15”と全く振るわず22位。ジョエル・シュナルはまあまあで1’13“92は12位に付けました。「コースコンディションが難しそうだったので多少押さえ気味に来たけど、ちょっと過ぎたようだ」。クリスチャン・マイヤーが氷に足を取られて1’15“13と後退するなか、6番スタート、ベニヤミン・ライッヒは何時ものように攻めて中間2位の30“84、1’12“51と2位。この数レース追われるプレッシャーのためか2本目に自滅していたライッヒですが今日の2本目は、はるばる同行してきたファンクラブ、と言ってもお父ちゃんと叔父さんの2人ですけど、のためにうっぷんを晴らしたいところです。続くマイケル・フォン・グルニンゲン、中間では7位と押さえ気味でしたが後半の壁に入ってからの見事な滑りで一気に1’12“82と3位に割り込みました。無愛想が染みついたポール・アッコーラがこのところ調子良くて5位にシブトク絡みついています。マルコ・ビュッヘル、ディディエー・クッシュ同タイム7位。シイッフェラー、シュトローブル、コシールと氷にスキーを取られて転倒、好調のスロベニアチームの一環を担うミティヤ・クンチが今日も頑張って6位。20番スタート、前回も良い好い滑りをしたサミ・ウオティラは「バーンが不規則でスキーのエッジがはね返されたりした」割りには堂々の4位に食い込みました。サイオニもこけて55人中17人がコースアウト。このところ目立つ選手はそれなりに成績出しますね。19番サルツゲーバー15位、26番グルーバー9位、24番デファルゴ14位、28番ビュルタン10位。47番からスタートしたアメリカのデイン・スペンサーが頑張って16位は立派でした。

2本目
 午後になって多少風が強くなり始めたゴールエリアでは、恒例(と言っても未だ2回目ですが)の薄着のダンサー嬢達のエンターテインメント、本人達より見てる我々の方が寒さを感じてしまいます。動員観客の手前、やっぱりあんなんでもやんなんきゃあしょうがないんでしょうね。
 さて2本目スタートです。1本目もろに失敗したクリスチャン・マイヤーはまたもや失敗。続くライナー・シェーンフェルダーは前回のアーデルボーデンで下のほうから逆転優勝を果たしました。今日もゼッケン37番から2本目6番スタートで2’30“25は16番スタートのデファルゴまでの比較タイムで10位。留守番泥棒でもなんでも良いからポイントを稼ぎたい18番スタートのオーモットは2本目も、もう一生懸命やってもスピードが出ない日本のF1レーサー並みですね、GSに関しては、14位。続くシュナルは前半部9位のタイムながら後半部はただ一人旗門をすべて真上から攻める完璧な滑りでラップを取って3位に食い込む大健闘。「コース自体難しいところに、旨く合わせたコースセッテイングでとても難しいホンの少しのミスが大きくタイムロスにつながる」コースをこなして昨年末のアルタ・バディア優勝以来の表彰台。ゼッケン30番から12位に付けたベテラン、ストランド・ニルセンも頑張ってます。このところメキメキ目を出してきているニコラ・ビュルタン、先輩シュナルのアドバイスを受けて9位確保。8位デファルゴ、7位ウオティラ、6位アッコーラ、5位ビュッヘル、更には4位クンチとこれはもう立派です。ヘルミネーター不在の空き巣ねらいでも何でもヨロシイ。勝てば官軍です。2位マイケル・フォン・グルニンゲン、やはりこの人実力ですね。今回ディナスターベースの新しいロシで挑戦でした。スキーを替える可能性が濃くなってきていて、ディナスターを初めサロモン他各社のスキーをテストするとかしているとか。2本目のジンクスに勝ったライヒ。前半部は17位と押さえていたんですが、後半は4位のラップタイムで昨シーズンのフラッハウ以来の堂々優勝でした